CIVA シミュレーションソフトウェア

非破壊検査法は、高精度・高信頼性が求められる今、多数の研究機関・企業がこの検査技術開発にコンピュータシミュレーションを活用しています.
フランス原子力庁サークレー研究所(CEA-SACLAY)では、十数年前から非破壊検査シミュレーションソフトウェア CIVAの開発に着手し、各国研究者の協力
の基に現在も継続開発しています.

コンピュータシミュレーションの活用の利点は、超音波探触子などの開発・設計において複雑な形状に対する検査手法の検討に、実機を用いるより低コストで
効果的に実現現場においてシミュレーションのチェックを導入し高い信頼性が得られます.
欧米では超音波シミュレーションはパフォーマンスデモンストレーションには必須項目となっています.現在のCIVAでは、UT(超音波)、GWT(ガイド波)、ET(渦流)、RT(放射線透過)、CTのシミュレーションが可能です。

また、CIVAは非破壊検査のバックグラウンドとして有用な物理現象の学習に役立ちます。教育機関や訓練所向けのバージョンも提供しています(UT、ET、RT)。

 

CIVAの構成

  • CHAMP-SONS(シャンソン):  超音波音場シミュレート
  • MEPHISTO(メフィスト):  超音波探傷シミュレート
  • PHASED-ARRAY(フェーズドアレイ):  フェーズドアレイ探触子設計

 


 

CHAMP-SONS(シャンソン)

検査対象の外径形状が超音波ビーム方向に及ぼす影響を調べる上で有効です.
特に複雑形状に対してはCAD図面を取り入れて計算が可能

  • 探触子の種類: 水浸探触子、接触式探触子、デュアル(RT)探触子、フェーズドアレイ探触子
  • 被検査材料: 等方性材料、異方性材料(弾性係数指定し任意方向の異方性設定できる)
  • 被検査材料形状: 球(sphere)、コーン(cone)、エルボー(elbow)、ノズル(nozzle)、CADデータ
  • 計算範囲: くさび中の放射、接触媒質中の放射、接触式探触子の不完全接触、屈折による放射、減衰、裏面での反射
  • 使用されている手法 (理論): インパルス応答の合成(表面波には適用できない); 超音波放射の計算は、レイリー積分 ; 拡散には、光線束(pencil of ray)

 


 

MEPHISTO(メフィスト)

超音波フィールドのモデリング(人口欠陥と超音波音場の相互作用のモデリング)
解析的な超音波音場データ、又はCHAMP-SONSによって計算した超音波音場データを利用してモデリングを行う.

  • 探触子の種類: 集束または非集束、水浸探触子、接触式探触子、デュアル(RT)探触子、フェーズドアレイ探触子
  • 欠陥形状: 単一欠陥、複数欠陥
  • 結果表示: A-SCAN,B-SCAN,C-SCAN,D-SCAN, TOFD法, Echo-dynamics
  • 被検査材料: 均質等方性材料
  • 被検査材料形状: 平面、円筒形、複雑表面形状(CAD 2.5D)
  • 使用されている手法: 欠陥による影響はKirchhoff Theory (キルヒホッフ)が基礎 ; 探触子感度については相反定理

 


 

PHASED-ARRAY(フェーズドアレイ)

フェーズドアレイ探触子の設計、フェーズドアレイ探触子を用いた探傷シミュレート

  • アレイ探触子の形状: Annular(同心円),,Linear(線形),Matrix(マトリクス),Sectored(セクター)
  • アレイ探触子の種類: 水浸型、接触型
  • 計算範囲: 幾何集束、集束深さ、集束形状(球形、二焦点、フェルマー)、屈折角、ビーム走査などに必要なディレイ時間計算
  • 使用されている手法: CHAMP-SONS(シャンソン)やMEPHISTO(メフィスト)で使用されている方法

 


CIVA EDUCATION(教育用)

非破壊検査シミュレーションソフトウェアCIVAを簡素化したバージョンです。UT、ET、RTのラインナップがあります。学生やトレーニング受講生に、非破壊検査のバックグラウンドとして必要な物理を伝えるための素晴らしいツールを低コストで提供します。実際の非破壊検査データには様々なパラメーターが影響しており、その解釈は容易ではありません。CIVAは計算速度が速く、使用者が自分でパラメーターを変更して結果を確認していくことで、その影響を正しく理解することが出来ます。詳細はこちら